サロン・デュ・ショコラで話題になるのがCCCアワード。
アワードと聞くとなんかすごいんだろうなとは思いますが、具体的にCCCってどんな組織なのか知っている人は少ないのではないでしょうか。
CCCとは
フランスのショコラ愛好家の団体で、フランス語読みでセーセーセーといいます。
正式名称は「Club des Croqueurs de Chocolat(クラブ・デ・クロクール・ドゥ・ショコラ)」で、日本語に訳すとチョコレートをかじる人たちという意味です。
1981年に料理評論家クロード・ルべ氏が中心になって設立され、メンバーはジャーナリスト、作家、デザイナーと多岐に渡っていますが、メンバーは最大150人と決まっています。
主な活動としてチョコレートの品評や格付け、ガイドブックの発行やおいしく食べるための情報発信です。
CCCによる格付けとは?
まず審査されるチョコレートはCCCのコンクールに出品されたものだけです。フランス部門と外国人部門に分けて審査され、CCC側からブランド側に出品依頼をすることもあります。
審査に提出するチョコレートは4つのボンボンショコラです。CCCのメンバー20名によってチョコの試食後、金・銀・銅と格付けされ、この結果はサロン・デュ・ショコラやネットで買えるガイドブックにまとめられます。
金・銀・銅はあくまで格付けのため、たくさんの金もあれば銀もあり、スポーツのような単純な1位というわけではありません。
また、格付け以外にもアワードと呼ばれる特別賞もあるのが特徴で、サロン・デュ・ショコラで発表されます。
2019年は評価はせず、世界のショコラティエ100人を発表しています。
審査基準などについては公表されておらず、チョコレート好きによる和気あいあいとした賞と捉えるのがいいですが、審査員のチョコに対する情熱や知識は並々ならぬものがあります。
CCCコンクールに出品した日本のチョコレートブランド
日本はフランスに次いで、CCCコンクールへの出品が多いそうです。理由は受賞すると売り上げが伸びるというマーケティング的な意味合いからだそう。
日本人はどういう賞なのかよくわからなくても賞をとったと聞けば買ってしまう人は少なくないとのことで、権威や格付けに弱いと言われている国民性を物語っているようです。
様々なブランドがコンクールに参加していますが、今回は有名なブランドだけご紹介します。
ルショコラドゥアッシュ
有名パティシエの辻口博啓さんのブランドで、2013年から2018年まで連続で最高評価を受賞しました。外国人部門最優秀賞にも輝やいています。
サロンドロワイヤル
ピーカンナッツで有名なサロンドロワイヤルも出品し、2018年に最高評価を獲得しました。受賞したボンボンショコラは期間限定ですが販売もされました。
CCCのようにチョコを楽しもう
CCCは厳格厳密にチョコレートを品評しているわけではなく、愛好家の視点で評価しています。愛好家とはいえその評価は深い知識と情熱に裏打ちされたものです。
2000年出版の本ですが、小椋三嘉さんのエッセイ「チョコレートものがたり」という本には、団体の会合に招待され、色々なチョコレートを試食するシーンがあります。
愛好家の団体ではありますが、情熱的にチョコレートを愛しているさまが伝わってきました。