チョコレートを作るのに大事な作業にテンパリングというものがあります。
チョコレートを溶かしてあれこれ混ぜ込んで固めたいと常々思っているのですが、このテンパリングの作業がハードルが高くできていません。
テンパリングをしなくてもいい方法は何かないのかと調べたついでに、そもそもテンパリングとは何かなどについても調べました。
同じような疑問をお持ちの方の参考になれば幸いです。
- チョコレートのテンパリングとは?
- なぜテンパリングをするの?
- テンパリングをするとどうなるの?
- テンパリングをしなかった場合はどうなるの?
- テンパリング不要のチョコレートもある
- テンパリングは慣れれば大丈夫
チョコレートのテンパリングとは?
テンパリングとはチョコレートをある一定の温度まで温めてから、今度はかき混ぜながらある一定の温度まで冷やす作業のことです。
ショコラティエの方がよく大理石の上で、チョコレートをこねくり回していますが、この作業こそがテンパリングになります。
なぜ大理石なのかというと、熱伝導率が低く、ひんやりとしているため、こねくりまわしながら温度を調整しているのです。
テンパリングに必要な温度はミルク・ダーク・ホワイト・ルビーチョコレートでそれぞれ違ううえに、温度が違うと失敗してしまう繊細な作業です。
なぜテンパリングをするの?
チョコレートに含まれるココアバターはチョコレートの中で目に見えない細かい結晶として存在していて、Ⅰ型からⅥ型に分けることができます。
決勝は6種類もあるのですが、おいしいのはⅤ型と呼ばれるものだけなので、チョコレートの中のココアバターの結晶をⅤ型に揃えなければいけません。
テンパリングを行うことで、この結晶を揃えることができます。
テンパリングをするとどうなるの?
テンパリングに成功したチョコレートの特徴は主に以下です。
・チョコレートにつやが出る
・滑らかな食感になる
・気持ちよく割ることができる
・味がいい
・均等に固まる
世の中に出回っているおいしい板チョコレートやナッツ系のチョコといったクリームがほとんど入っていないチョコレートがおいしいのはテンパリングのたまものです。
それ以外にもボンボンショコラの表面が光沢があっておいしそうなのももちろん、テンパリングのお陰です。
誰が最初に発見し、見つけたのかと感心しますし、この人のおかげで世界はおいしいチョコレートで溢れています。
テンパリングをしなかった場合はどうなるの?
ただ湯煎で溶かして、テンパリングしなかったチョコレートと板チョコの画像を用意しました。
溶かしただけのものは艶や光沢がありません。他にも以下の特徴があります。
・食べた時にざらざらとする
・固まっている場所もあれば、固まっていない場所もある
・味が悪い
・気持ちよく割れない
・ブルームが発生することがある
以上のように、テンパリングをしなければ不快指数の高いチョコレートが誕生します。
前にとある雑誌に簡単チョコレートお菓子としてチョコレートバーグのレシピが掲載されていたのですが、テンパリングが省かれていました。
レシピ通りに作ってみましたが、チョコレートの味が落ち、食感もざらつき、おいしくなかったうえに、チョコレートも気持ちよくパキッと割れませんでした。
テンパリング不要のチョコレートもある
テンパリング不要のチョコレートも販売されています。こちらはコーティングチョコレートと呼ばれ、お菓子などの表面を覆うために生まれたチョコレートです。
普通のチョコレートと違い、固体状にした植物油脂を練りこむことで、テンパリングせずとも光沢があるまま固まります。
見た目は良くなる反面、味や風味はあまりよくないものが多いそうです。スーパーでチョコバナナを作れるチョコレートとして売っています。
バナナ以外のコーティングにも使えるの便利ですし、前にブログ主が購入した共立食品のものはおいしかったです。
テンパリングは慣れれば大丈夫
テンパリングはチョコレートの中のココアバターの結晶を揃える作業のことです。やらないで固めるとブルームが発生したり固まらなかったりと問題が発生します。
面倒くさい作業ですが、慣れれば難しくはありません。ただ、したくない場合はコーティングチョコレートを使いましょう。
味は良くないという感想も多いですが、製品によってはちゃんとおいしいものもあります。