ボンボンショコラというとバレンタインの贈り物としてイメージする人も多いのではないでしょうか。
値段もちょっとお高いものが多く、見た目も華やかなものも多いので、確かに贈り物にもピッタリですよね。
ただ、チョコレート好きであるならば、誰かからもらうまで待つのではなく、買っちゃいますよね。
今回はボンボンショコラの歴史を始め、保管方法やおいしい食べ方まで解説しているので、さらにおいしく感じられるようになるのではないでしょうか。
ボンボンショコラとは?
フランス語で詰め物をした小さなサイズのチョコレート菓子という意味です。フランスではボンボン・ド・ショコラ、ボンボン・オ・ショコラとも呼ばれます。
中身のことをセンターと言いますが、外側は製法によってシェル、チョコレートと言い分けます。
ちなみに、単純にボンボンというと一口サイズの砂糖菓子になり、ボンボンショコラはボンボンという単語の派生形です。
国によっても呼び方は違い、ベルギーはプラリーㇴ、スイスはプラリーネン、イタリアはプラリーナ・ディ・チョッコラート、プラリーナ・アル・チョッコラートです。
実は色々あるボンボンショコラ
ボンボンショコラというとガナッシュやプラリネが中に入ったものをイメージする人が多いと思いますが、実際には色々な種類があります。
たとえば、トリュフは外側にコーティングがないボンボンショコラですし、アーモンドチョコレート、オランジェットもボンボンショコラの一種です。
お酒が入ったもの=ボンボンショコラと思う方もいますが、それはボンボンウィスキーと呼ばれます。
ボンボンショコラの歴史
ボンボンショコラが誕生したのは1857年のベルギーで、現在も存在するチョコレートブランドのノイハウスが作りました。
当初、ノイハウスはお菓子も売る薬局で、チョコレートは気分がよくなる薬として販売されていました。
薬剤師のジャン・ノイハウスさんが薬を飲みやすくするためのおいしいチョコレートレシピを考えるようになり、息子がチョコレート専門店を開業。
ボンボンショコラを生み出したのはジャンさんの孫です。
ボンボンショコラの箱について
ボンボンショコラというと、バロタンボックスと呼ばれる美しい箱も見逃せません。あの箱もボンボンショコラを生み出したジャンさんの孫の奥様です。
ギフト用に考案されたそうです。箱の美しさもあり、ボンボンショコラは見栄えも良いので大人気となり、箱とともに普及していきました。
主な作られ方
ボンボンショコラは基本的にセンターと呼ばれる中身に、チョコレートをコーティングします。
コーティングをすることで、保存性が高くなり、日持ちしやすくなるのがメリットです。
主なコーティングの種類は3通りあります。
手作業
丸や四角に成形したボンボンショコラの中身をチョコレートフォークという道具を使って、チョコレートにくぐらせます。
家庭で行う場合で型がない場合はこの方法になります。チョコレートフォークがなくても普通のフォークなどで代用可能です。
ベルギー方式・シェル製法
シェルと呼ばれる型にチョコレートを流し入れ、さかさまにします。こうして、型から余分なチョコレートを取り除き冷やし、固めます。
それから、中身を入れ、再びチョコレートで中身にフタをするように被せる方法です。イメージとしてはチョコレートに中身を詰めるという感じでしょうか。
ベルギーに多い製法で、チョコレートのコーティングは厚めです。型によって様々な形があるので見た目でも楽しめます。
家庭でボンボンショコラを作る場合も製菓材料でボンボンショコラ用のモールドが販売されているので、作ることができます。
フランス方式・エンロバー(機械がけ)
エンローバーというのは、ボンボンショコラの中身をチョコレートで覆う機械のことでフランスに多い製法です。機械を使うので、大量生産が可能という長所もあります。
バレンタインシーズンにフランスのチョコブランドが多いのは大量生産できるからというのも理由だそうです。
ベルギーの専門店でも最近はこの機械がけに切り替えるところも少なくないそうです。
フランス方式と呼ばれるこの製法はベルギー方式と呼ばれるシェル製法とは違い、チョコレートのコーティングが薄いのが特徴。
中身の種類
ガナッシュ
ガナッシュとはチョコレートと生クリームや牛乳などと混ぜて作ったクリームのことで、滑らかな口どけが特徴的です。
柔らかいガナッシュのことは生チョコと言ったりもします。
プラリネ
焙煎したナッツ類に、キャラメルを加えてペースト状にしたものです。
マジパン
アーモンドの粉末と砂糖を混ぜ合わせたペーストです。
コンフィチュール
フランス語でジャムの意味です。
キャラメル
焦がした砂糖に生クリームや牛乳を加えて作ったクリームのことです。
ヌガー
ソフトキャンディーの一種で、砂糖と水飴を低温で煮詰めた後に、ナッツやドライフルーツを入れて冷やし固めたものです。
ジャンドゥヤ
ローストしたナッツとチョコレートを混ぜたものです。
保管方法
16度以下の日の当たらない涼しい場所に置くのが正しい保管方法です。季節によっては涼しい廊下など室内でもいい場合があります。
また、ボンボンショコラは水分量が多いため、他のチョコレートよりもカビやすいので湿度が高い場所に置かないでください。
チョコレートの保管場所として冷蔵庫は最適ではありませんが、暑い季節は他の食品の匂いが映らないようにジップロックに入れて、冷蔵庫で保管します。
結露がつきやすいので、冷蔵庫から出すのは食べる分だけにして、食べないものは結露が発生する前にしまいましょう。
賞味期限
パッケージに掲載されている日数を守ってください。ボンボンショコラは味が落ちやすいので、購入後数日以内に食べきったほうがいいです。
おいしい食べ方
冷えているとチョコレートの美味しさが感じられないので、室温で20分ほど置いてからいただきます。
食べる時はまず、ボンボンショコラの形を見て見た目を楽しみしょう。半分ほどかじって、ゆっくりと数回噛み、中身を味わいます。そして、断面も楽しみます。
断面に関しては口に入れる前に、ナイフで切って断面を見るのもおすすめです。
なお、ブランドによってはおいしい食べ方を明記している場合があるので、その場合はそちらに従ってください。
ボンボンショコラをおいしく食べよう!
美しい箱に入った美しいチョコレートたち。見た目でも楽しめますし、食べてもおいしいと一度に何回も楽しめる贅沢が魅力ですよね。
ボンボンショコラにはブランドの個性が詰まっています。ぜひ、おいしく食べましょう。